76話 余命わずかの脇役令嬢【原作小説】

ピッコマで公開中のマンガ「余命わずかの脇役令嬢」の韓国版原作小説を読んだ感想です。
とても素敵な作品ですのでぜひピッコマで絵付きで御覧ください☆

「余命わずかの脇役令嬢」韓国版はkakao pageで読むことができます。

!!ネタバレがありますので、ご注意下さい!!
※韓国語を翻訳しながら読んだので、誤りがある場合もあります。ご了承下さい。

76話 感想です☆

※すももの感想です☆解釈違いもあるかも知れませんので、よろしくお願いいたします。

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冬が終われば

「冬の終わり」はなんですか?と問うカリナ。

北部の最後、海が凍る地点より深いところを行くと巨大な山脈が一つになっている。とミリアン。
記録によると、どこかに入り口があると言うが、そこがどこにあるのか、向こうに何があるのか書かれていない。あくまで想像かもしれない、と。

目を輝かせて頬を赤くするカリナに、低く笑うミリアン。

伝わる伝承は多い。「冬の終わり」は万物が差別なく調和して生きる楽園とか、あらゆる薬草があるとか、神が住んでいるとか、絶滅したドラゴンがいるとか、魔獣と悪魔の領域とか…
幼い頃から「冬の終わり」について多様な話を聞いて育ったミリアン。
口承というのはたいてい誇張を加えるものです。

昔は憧れもあったが、今はとんでもない話だと思うミリアンです。

そんなところがあれば美しいと思います、と驚きながら唇を熱くするカリナにうなずくミリアン。
彼女の幻想を破りたくありませんでした。

しかし、実際は崖っぷちだ。入り口もない生い茂った山で実態を誰も知らない、とミリアン。
他の話はありませんか?と問うカリナ。
これは噂だが、「冬の終わり」…冬の山脈のどこかに洞窟のような形をした通路があるそうだよ、と答えるミリアン。

カリナの目が輝き、その姿に笑いを飲み込むミリアン。
どんなに可愛いかわからない。本当にそのまま唇を盗んで…

ミリアンが拳を握り、自分の頬を殴ります。
その音に驚き、首をかしげるカリナ。
大丈夫ですか?今なにか音がしたみたいだけど…と。
まるで音など聞いていないようなミリアンの穏やかな表情。

何事もなかったんですか?と確認するカリナに、
馬が何かを踏んだようだ、他のことを考えていてわからなかった、とミリアン。

後ろから音がしたきがするけど…と思うカリナですが、彼が元気そうなのでこれ以上聞くことが出来ず、また前を向きます。

とにかく「冬の終わり」なんていい名前ですね。
冬の終わりは春じゃないですか。その向こうには春があるかも知れません。

いつの間にかミリアンに楽に身を寄せてくるカリナを、わざと知らないフリをして、驚いた表情をするミリアン。
「冬の終わり」は北部人にとって良くない意味の言葉でした。
冬まで終わってしまったら何も残らない。「永遠の死」を意味します。
それをそんな発想で考えることが出来ませんでした。

そうだね、冬が終わるときっと春が来るよ。
そうです、冬は翌年のために大地が一度休む時間でしょう。

…こんな考えもできるんだね、と驚くミリアン。
君の目で世の中を一度見てみたい、と。

南部で生まれ育ったなら、これほどの寒さを経験するのは初めてだろうに、彼女にとって冬の終わりはそんな意味でした。

私の目で?面白くないと思います。とカリナ。
面白くなくても、美しいと思う。とミリアン。

いつも優しい事を言ってくれるその言葉に苦笑いするカリナ。
いつも優しい言葉に、たまに心臓が止まってしまいそうなときがありました。

寒くはない?
大丈夫です、風景が美しくて感じもしません。

不満を一度も言わない彼女を残念だと表現すべきか、すごいというべきかわからないミリアン。
冬の風景のどこが美しいかわからないミリアン。芸術をする人はなにか違うのか?と考えます。

☆冬の終わりは、春の始まり。カリナらしい素敵な考えですね!

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森の中の湖

木で囲まれた森の中に少しはいると周辺の開けた湖が目に入ります。
森の奥に存在する広い湖に視線がとまるカリナ。
彼の言う通り、その湖は凍っていませんでした。

木が風を防いでくれているのか、先程の寒さと比べると身体が溶けるほどでした。

ミリアンが馬から飛び降り、カリナを持ち上げて地面に降ろします。

水を触ってみて、と笑いながら進めるミリアン。
あ、冷たい!湖の中に手を入れたカリナが、慌てて手を抜きローブへ隠します。
氷の中に手を入れたように、一瞬手が凍りつくかと感じたカリナ。

いつの間にか靴を脱いでズボンをたくし上げているミリアン。
彼は不思議そうなカリナを、子供を抱くように太ももを支えてさっと抱き上げます。

そのまま、湖の中にゆっくり歩いて入るミリアン。
どれほど冷たいかを知っているので、顔を真っ白にして慌てるカリナ。

ミリアン、出て下さい、早く。
大丈夫
大丈夫って、凍傷にでもなったらどうするんですか。

ミリアンの足に沿って流れる水が、一歩歩くごとに氷を足で割るようで青くなるカリナ。
結局彼の肩をつかんで叫びます。

ミリアン!!

耳が少し痛いほど大きな声。カリナが出したことがない声に驚くミリアン。
その時になって足を止めました。

どうか、出ましょう。
カリナの愚痴だと思っていましたが、真っ白になったその顔を見て深刻さに気付くミリアン。
びっくりさせるためのいたずらだったのに、ここまで激しく反応するとは思いませんでした。

カリナ?
本当に凍傷にでもなったら…
病気がどんなにひどいか知っているカリナ。どんな痛みでも誰かが痛いのは嫌です。
毎晩痛みがすぎるのを待つのも辛いカリナですが、この男はなぜ自ら苦痛の中に足を入れるのか、と。

ミリアンはため息をついたり、片手で真っ白で冷たいほどの彼女の顔をなでたりしました。
カリナのワンピースの裾を手にして小さく笑います。

服を上に上げて縛ってみて。私を信じて、早く。
頷き、震える手で指示に従うカリナ。

驚かないで、とミリアン。
彼が慎重に腰を下げてカリナを湖に下ろすと、カリナはびっくりしてミリアンの肩を掴みました。

湖の底に足が触れた瞬間、カリナは大きく目を開けるのでした…

☆ちょっとしたいたずらのつもりが…焦るミリアンでした。笑

☆全体の感想☆

冬が終われば春が来る。
北部からすれば、永遠の死を意味する言葉への発想に驚くミリアン。
南部に住んでいたのに、って思っていますが、カリナにとってミリアンのいる北部こそ春のように暖かく慣れる場所なんですよね、きっと。
南部にいれば、風景だってきれいだって感じなかったかも。
ミリアンのいる北部だから、美しく見えるのかも、なんて思っちゃいました。
私も、カリナの目で世界を見てみたいな〜。

湖でちょっとしたいたずらを仕掛けるミリアンに、困惑するカリナ。

ミリアンはカリナを最近からかったりして、フェリオールが見たらまたびっくりしそうですね。
カリナは顔真っ白にして可哀想に…笑 焦るミリアンです。
温かい温泉みたいだったりして。カリナの湯治にならないかな。笑

湖にどんな秘密があるのか、楽しみです!

お読みいただき、ありがとうございました…!!

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