ピッコマで公開中のマンガ「余命わずかの脇役令嬢」の韓国版原作小説を読んだ感想です。
とても素敵な作品ですのでぜひピッコマで絵付きで御覧ください☆
「余命わずかの脇役令嬢」韓国版はkakao pageで読むことができます。
!!ネタバレがありますので、ご注意下さい!!
※韓国語を翻訳しながら読んだので、誤りがある場合もあります。ご了承下さい。
86話 感想です☆
※すももの感想です☆解釈違いもあるかも知れませんので、よろしくお願いいたします。
生み出したもの
貝殻のように閉じられたままのカリナの口。
フェリオールは焦燥の浮かんだ顔で彼女の肩をつかみます。
静まり返ったカリナの視線。背筋をかすめる鳥肌に、顔を歪めるフェリオール。
聞いています!奇跡を利用して人を作ったことがあるのか!
答えずに静かに笑みを浮かべ、ただ視線をキャンバスに向けるカリナ。
…そうだったんだ。あなたの時間がなぜそれしか残っていないのか分かった。とフェリオール。
…人を作ったことがあるからだね、と。
人を作ることがタブー視されるのは、神の領域へ挑戦することであり、世の因果律を破る行動だからです。
…私は死ぬぞ、と…
フェリオールに明らかにするつもりはなかったカリナ。
死を知っていながら誰かのせいに出来なかったのは、何も知らなかった時代に自ら作り出した不幸だからです。
母にひどい目に会った日でした。とても幼かったです。
初めて叩かれ、初めて痛かったし、初めて…私は彼らに必要ではないかもしれないと思った日でした。
頬を叩かれ、追い出すと言われた日、「ごめんなさい」とひたすら繰り返した日、いつものように鉛筆と筆を出して床に座り込みました。
健康に生まれたことが罪であるかのようにささやくその声が嫌でした。
頭の中に描かなければならないものが浮かびました。
優しい両親が欲しかったし、気がついたら…もう完成した後でした。
同じ顔、声、しかし望んだように優しさを持った行動。神から生まれた生命にぬくもりがあることに驚いたカリナ。
そして、奇跡が発現してまもなく気絶し…目を覚ましたら私はベッドに横たわっていました。あたりに空の紙が転がっていました。
おそらく絵から出た二人が寝かせてくれたのでしょう、とカリナ。
望んだものを得た代価は相当なものでした。
その時は知りませんでしたが、その時から徐々に身体の調子が良くなかったのかもしれません。
私は、あの時の私を恨むことが出来ません。
どうして?
そうでなければ、おそらく自分で首を閉めて死んでしまったでしょう。
自分がその日どれほど崖っぷちだったか。すでに息が詰って呼吸をすることさえ出来ませんでした。
大人たちは本当に怖いです、とカリナ。
子供にはひたすら大人が全てで、親が与えるものが全てだが、親が望むとおりに行動しなかったり、親が腹を立てれば、それを人質にして脅迫するんです。
言うことを聞かなければご飯がない、良い結果がなければ小遣いがないとか、対話を交わせばもう少し良い話になるかもしれないが、大人にはいつも人質が必要です。
人質がいてこそ相手が怖がってうまく出来ると思うのです。
そんな言葉じゃなくても理解できたのにね。
優しく一度抱きしめてくれたら、すまないという一言さえ言ってくれたら、10分でも時間を割いてくれたら理解できないことはなかったのに。
今更後悔しても何も変わりませんが。
しかし、無知による一度の失敗は取り戻せないでしょう。
知らなくても罪は罪。タブーはタブーです。その結果が変わることはありません。
☆…優しい両親を求めた幼いカリナです…
生きたいと思うこと
フェリオールはもどかしいようにため息をつきました。
ところでいつ帰ったんですか?と問うカリナ。
カリナの手を握る3秒ほど前です。
一歩遅れただけでも大変なことになるところでした。とカリナ。
ご存知ですね。できれば絵を1人で描かないで下さい。どうにかしてあなたを生かしてみせるから。
カリナはその言葉に微笑みます。
フェリオールも優しい。目の下の隈が濃くなるほどあちこち走り回ったはずなのに。
それでも、不思議だというフェリオール。
カリナは2人の人間を描き出したが、記録にあるのは1人に命を与えそれも最長5分。
しかしカリナの話によると、かなり彼らと話をしたということですよね、とフェリオール。
10分対話し、その後気を失ったカリナですが、朝目覚めた時にぬくもりが残っていました。かなり長い間側にいてくれただろう、と答えるカリナ。
あなたの潜在能力は本当に…終わりがないですね。もう少し早く会えたら良かったと思う、と、悔しさの込められたフェリオールの言葉に、黙って笑うカリナ。
やむをえないこともあります。それでも今出会えたことが嫌ではなかったカリナです。
これからできるだけ奇跡を起こさないで下さい。
…努力しています。
私はなんとかしてあなたを助けます。そのために必死になるでしょう。
だからカリナも生きたいと思って下さい。
手を握ってきたフェリオールを見て、瞳を大きくするカリナ。
苦笑いを浮かべ、頷きます。
生きたいです。今まで望んだことがないほど切実に。
それで結構です、と笑うフェリオール。
その後ろから後光が照らされているような感じを消すことが出来ないカリナです。
☆イケメンの後光(笑)
会いたかった
とんとん、とノックの音と共にドアが開きます。
カリナ、そろそろ準備を…
中へ入ったミリアンが固まります。
カリナの顔は明るくなり、まだ手をつないでいたフェリオールは目を細めます。
…何をしているんだ?
ああ、フェリオールが帰ってきて話をしていました。
明るいカリナの返事に、彼女を抱きしめるフェリオール。
そうです、会いたかったです、カリナ。
はい…?わたしもです。
フェリオールの背中を2回叩くカリナ。
ミリアンに疑われないようにわざと誇張した行動で申告な雰囲気を消しているのかと思います。
固くなったミリアンの顔。冷ややかな視線がフェリオールに注がれます。
殺気をプンプンさせた殺し屋のような視線に震えるフェリオールは、カリナを離すと、2歩下がります。
歩きカリナの前にたつミリアン。
ミリアン?というカリナの呼びかけに、腕を伸ばしてそのままカリナを抱きしめました。
視線は依然フェリオールにむけられたまま。
カリナの顔がぱっと赤くなります。
何かあったのかな?と思うカリナの顔が、彼の胸に埋まりました。
どうしたんですか…?
ミリアンらしくないと思ったカリナが慎重に聞くと、彼は唇を震わせました。
君に会いたかった。
☆……ミリアーーーーーン!!!
やはり幼い頃に、両親を奇跡で描いていたカリナです。
極限まで追い詰められてしまったカリナが、自分の唯一の理解者である絵に向き合ってしまったのもわかる気がします。
知らなかったこととは言え、それはタブーであり、今の自分を苦しめています。
それでも、その時の自分を責めることは出来ないと…その時のカリナは、それで救われた部分もあったんでしょうね…。
なんとかしてカリナを助けるから、カリナも生きたいと望んでほしいというフェリオール。
カリナ、常に自分が死んだ後のこと考えていますもんね…。
夏の景色も、秋も、冬も、生きてミリアンと一緒に見るんだ!って気持ちを持ってほしいです…
手を取り合うフェリオールとカリナを見てしまったミリアン。
フェリオール、抱きついちゃうし(笑)
フェリオールを威嚇しつつ、カリナを抱きしめるミリアンです。
ミリアンはもう、気持ちを自覚してますからね!
次回っ………!!!!!!
お読みいただき、ありがとうございました…!!
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