84話 余命わずかの脇役令嬢【原作小説】

ピッコマで公開中のマンガ「余命わずかの脇役令嬢」の韓国版原作小説を読んだ感想です。
とても素敵な作品ですのでぜひピッコマで絵付きで御覧ください☆

「余命わずかの脇役令嬢」韓国版はkakao pageで読むことができます。

!!ネタバレがありますので、ご注意下さい!!
※韓国語を翻訳しながら読んだので、誤りがある場合もあります。ご了承下さい。

84話 感想です☆

※すももの感想です☆解釈違いもあるかも知れませんので、よろしくお願いいたします。

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北部貴族

それでも貴族じゃないですか、というカリナの問いに、
世の中に彼らほど貴族らしくない貴族がいるだろうか、と鼻で笑うミリアン。

言っただろう、北部人はあまり格式がない。もし会って無礼な事をしても、あなたが理解…
そこまで言って顎を撫でるミリアン。
理解する必要はない。私にすぐ言うようにしなさい、と続けます。(ミリア〜ン笑)

はい…妙な表情をしながらも素直に頷くカリナ。
そんなカリナを見つめるミリアン。ミリアンが言うならそうなんだろうな、と疑いのない顔が純粋でした。

彼らの中で、一番貴族みたいなのは私くらいだろう。
そうですか?
北部はあまり権力に欲がない。中央から最も離れているためでもあり、魔獣の出る地域という特性もある。
寒く、食べ物も限られていて、以前はお互いに助け合わなければ死ぬしかなかった。


好奇心旺盛なカリナの瞳を見ていると、海の中に吸い込まれるような気がするミリアン。
こんな話のどこが楽しいのか、と。

そんな特性が長く続いているから、階級は関係なくなった。話し方や行動にも格式は無い。必要な席に行けばそれなり努力するけど…
そうだとしても、猫のマネをする犬に過ぎない、と嘲笑的に笑うミリアン。

カリナの唇が優しく曲線を描き、ミリアンはその顔をじっと見つけます。

それでも親しいようです、とカリナ。
長い間知ってはいた。幼い頃から毎回会っている人もいるから。
彼らが関心を持っているのは階級ではなく、「どれほど強いのか」だ、とミリアン。
誰が爵位を得たというよりも、前回の討伐で魔獣を何匹殺したかが鍵だ、と。

カリナは低く笑います。ミリアンはそうは言っても、北部の人を大事にしているのが感じられました。
自分もいつかそうなれるかな?と考え力なく笑ってしまいました。

「いつか」と言うには、あまりにも短い時間でした。

☆ミリアンの言葉には北部への愛情を感じますね。

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悲しみ

それで毎年この時期になると賭けをする、というミリアン。
最も多くの魔獣を討伐した領主に、各地域の特産品を与えるという賭けだ。

北部の興味深い話に目を輝かせるカリナ。
南部にも馬上大会や剣術試合のような物がありましたが、カリナには楽しくありませんでした。

去年はだれが勝ったんですか?
私が。

待っていたかのように素早く答えるミリアン。嬉しさがこもった声でした。

一昨年は?

他の方ですか?
そう、父の第から討伐に参加していた方で、老練さながら彼に追いつくものがいない。

まるですねた子供のように答えるミリアンに、笑うカリナ。

彼らにも水薬を一つづつあげると言ったら、怒るでしょう?とカリナ。
ああ、と言うミリアンの拒絶に、食い下がらないカリナ。

怪我をしないで欲しいです。
幼い頃から、魔獣を倒してきた人たちだから、簡単に怪我をすることはない。
それでも、今回はヘルタという変数があって悩んでいるんじゃないですか?


的を射た彼女の言葉に口をつぐむミリアン。
並大抵の実力で一匹さえ殺すのも難しいのが問題で、被害が少ないとは言い切れません。
だからといって、彼女の水薬に頼りたくないミリアン。
そんなものがなくても危機を乗り越えてきたからです。

私はあなたがあなたの生命を対価に能力を使わないで欲しい、とミリアン。
…はい?命って…
ミリアンの言葉に心を隠したまま問うカリナ。

あなたの芸術家としての命が絶えるんじゃないか。一体どこに問題が起きるのか、まだわからないのが問題だ、と返すミリアン。
あ…

その言葉に嘆声を漏らしたカリナの口は固く閉ざされました。
フェリオールはそのように適当にごまかしたに違いありません。

カリナは、ニッコリと笑います。
そうです。でも、彼らの誰かが死んだらミリアンが悲しむと思います、と。
だから助けてあげたかったんです。ミリアンは私の命の恩人だから。でも、気が進まないというのであれば、これ以上は言いません。

恩人には「当然の恩を返さなければならない」と付け加えようとしたが、雰囲気がおかしくなるのではと口を閉ざします。

私は、君が死んでもとても悲しむ。
え?
だから、君も死ぬな。

淡々とした言葉を口にしたミリアンは再び食器を手にします。
カリナが一歩遅れて頭をあげますが、彼はすでに食事に目を移していました。

喉に何かがこみ上げ、むっとする気持ちで息を切らすカリナ。
誰からも聞いたことのない言葉。過去には家族から聞きたがっていた言葉かもしれません。

それほど聞きたがっていたのに、そうしてこれほど息が詰まるのか。
もしかしたら、彼からだけは聞きたくなかったのかもしれません。

こみ上げる感情を押し出そうとすると喉が真っ白になるほど痛みます。

何もなかったかのようにわざと微笑むカリナ。

お腹がすいてます。早く食べて下さい。
喉に充満した多くの言葉中に、吐き出せるものは何もありませんでした。

時が来ればここを去る。筆を持つ力さえ無くなる前に予め逃げ場を描いておくつもりでした。
首都に戻る、家族のところに帰ると手紙を残せば、ミリアンはきっとついてこないでしょう。

☆どこまででもついていっちゃうと思うよ…

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めぐる季節

春が来たら、北部の滝に連れて行こう。
春に一度見て、夏にまた見たら感慨深いだろう。夏には滝の近くに虹がかかるんだ。
それはすごくきれいですね。一緒に行けたらと思います。

微笑むカリナを見てミリアンが笑います。
秋にも冬にも、北部には見どころが多い。土地が広くて数年季節ごとに歩き回っても見るところはもっと多いだろう。
それだと、私が北部に居座ります。

まるで自慢でもするような彼の声に笑うカリナは、軽く答えます。
夏は来ない。彼女の夏は永遠に過去にとどまるでしょう。夏も秋も冬も、彼女には来ないから。

それでもかまわない。

その言葉に、カリナは笑ったまま動きを止めます。
バケツいっぱいに満たされた気持ちが、減らしてもどんどん溢れ出ました。
その提案に快くうなずけない事実を悲しく思います。

…それは本当に破格の提案ですね。
喉が痛い。この感情をどうすれば解消できるのか。
あなたに言わなければならない嘘が、どんどんかさを増していきます。
最初は一つだった嘘は、今は見当もつかないほどです。

本当だ、だから考えてみて。南部ほど暖かく食事も多様ではないが、それでもどこよりも美しいと断言する。
…はい。
あなたが絵を描けるようにいろいろなところを見せてあげる。帰りたくなければ、無理に帰らなくていいよ。

視線がカリナに向かい、その視線に息をすることも出来ないカリナ。
嘘をつくのは難しく、黙って笑ったカリナです。

すぐに答えろというわけではないから、一度考えてみて。
そうしましょう。
ミリアンが引き、やっと答えられたカリナは、死ぬまでミリアンに嘘をつかなけれればなりません。
真実を言うことは出来ません。

「好きです」

その一言が言えなくて、カリナは曖昧な顔で食器を手にしました。ぐいぐい口に入れる食べ物の味はわかりませんでした。

ここに来てから初めて感じるまずい食事でした。

☆…涙。

☆全体の感想☆

まだパーティまでは行かなかったですね。

ミリアンとカリナの会話です。
ミリアンは北部を愛しているんですね〜。子供みたいに、去年討伐数1位だったことを話すミリアンが可愛い…笑
褒めてあげてカリナ!!

そんな北部にずっと残っていてもかまわない、と伝えるミリアン。
それに答えることが出来ないカリナです。
ミリアンが、カリナに優しくすればするほど、彼に嘘をつかなければならなくて、カリナは苦しんでいますね…

数年後も一緒にいるイメージを見ているミリアンと、自分にはもう季節は巡ってこないと笑うカリナのその差が悲しすぎてまた泣きました…

どうか、二人が数年後も笑って寄り添っていますようにと願うばかりです。
と打ってまた泣きました。もう涙腺がね…

次回は笑っていられますように。

お読みいただき、ありがとうございました…!!

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