ピッコマで公開中のマンガ「余命わずかの脇役令嬢」の韓国版原作小説を読んだ感想です。
とても素敵な作品ですのでぜひピッコマで絵付きで御覧ください☆
「余命わずかの脇役令嬢」韓国版はkakao pageで読むことができます。
!!ネタバレがありますので、ご注意下さい!!
※韓国語を翻訳しながら読んだので、誤りがある場合もあります。ご了承下さい。
78話 感想です☆
※すももの感想です☆解釈違いもあるかも知れませんので、よろしくお願いいたします。
会いたくない人
うきうきとパーティの準備のために部屋に降りてきたカリナは、突然の痛みに立ち止まります。
慌てて周囲を見て、息を止め胸に手をあげます。
周期が短くなった、とはっきり感じているカリナ。
強い痛みは夜が大半だが、昼も症状が現れ始めていることも問題でした。
長くて一年と言っていたウィンストン。
ということは、つまり…それよりもずっと短くなってもおかしくないという事です。
痛みに顔がゆがみます。息を吸うと押し寄せ、止めると和らぐ痛みは、まるでこのまま息が止まるのを願うようです。
部屋に一旦…
手すりをたどりながら階段を降りるカリナ。緊張に、手が汗で湿ります。
カリナ?
一番会いたくない人の声に目を閉じるカリナです。
できるだけ平気なふりをして、どうしてここに?と明るく微笑みます。
返事はなく、カリナの前に急いで近づくミリアン。
発作がきたのかな?いつきたの?痛みがひどいの?と、ミリアンはカリナを抱きあげます。
湖畔でカリナを子供のように抱いたときのように、そうしながら階段を急いで降りるミリアン。
黙るカリナ。
自分の醜い姿をあえて見せたくなく、隠すつもりでした。
病気は罪ではないが、カリナにとって痛みはいつも罪でした。
今日はフェリオールもいないんじゃない?と、ミリアン。
はい…と歯を食いしばって痛みに耐えるカリナは答えます。平気そうに笑います。
答えなくていい、うなずくだけで十分だよ。
カリナの部屋に急いで歩くミリアン。まるで自分が病気をしたかのように顔は歪んだままです。
どうして分かったんですか?と問うカリナ。
君の隠す癖を見ていればわかる。君が今も我慢しているということを。
その答えに、一体自分をどこまで見抜くんだろう、と思うカリナ。
家族さえ分かってくれなかったことを、数ヶ月も経たないうちに理解してくれるミリアン。
…本当に不公平ですね、と思うカリナ。
ミリアンは本当に不公平な人だ。自分の心をどれだけ奪っていけば気が済むのか…
どれほど自分を彼に頼らせるようにすれば満足出来るのだろうか。
☆発作の間隔が短くなり、昼も痛みが出るようになってしまったカリナです…
その優しさが
冷や汗が流れ、血の気が指先から抜けるように目の前がぼやけ、世の中が一周しているような感覚のカリナ。
ドアを開け、ミリアンがカリナをベッドに横たえると、痛みにカリナは虫のように丸くなります。
痛かったら叫んでもいいんだ、とミリアン。
一度も叫んだことが無いので、どう叫べば良いのか、叫んだら何が起こるのかわからないカリナ。
痛みに歯を食いしばったままぶるぶる震えるカリナを見て、ミリアンが顔を歪めます。
いっそ大声で叫んで、と。
ベッドに上がり、カリナの背中を撫で下ろし、テーブル上のハロンをカリナに抱かせるミリアン。
息を殺した泣き声、叫ぶ気配のないカリナの唇を親指で軽くこするミリアン。
そっとその指を口の中に押し込みます。歯が痛むのではと心配なミリアンです。
開いた唇の間からうめき声が漏れ、ハロンで少し正気になったカリナが、口の中の異物に気付き、やめて、と言おうとします。
その瞬間、再び心臓が握られるような痛みが押し寄せ、歯を食いしばるカリナ。
口の中で噛みしめる何かに大きく目を開けます。
驚き、ミリアンを見るカリナ。
しー、大丈夫だ。
指の痛みはないかのように、忙しく背中を撫でるミリアン。
首を振り、手を押し出そうとするカリナに、
君が噛むのは痒くもないから、心配するな、と返します。
もう良くなった?と優しい声は、耳にタコが出来るほどでした。
痛みよりも、目の前の彼のせいで心が痛いカリナは拳を握ります。
どうしてこれほどに優しいのか。騙している自分に嫌悪感を覚えるほど。
どうしてこんなによくしてくれるの?と聞くことも出来なかったカリナ。
理由はなにかあるだろうか。いっそ何かを望んでくれればもっとマシなのに。
しかし、彼は何も望みません。
カリナの瞳から涙がぽろぽろとこぼれ、シーツに落ちます。声もなく泣くカリナ。
それほどにひどい病気なのか、とその涙に戸惑うミリアン。
カリナの口から指を引き抜くと、カリナを抱きしめました。
当惑した表情で背中を撫でる彼の行動に、カリナの涙が溢れました。
カリナの瞳から雨のように出る涙が、ミリアンの肩を濡らします。
カ、カリナ。ウィンストンを呼ぼうか?
パーティのための正装が汚れるのは問題ではありません。
カリナ。
さっと彼女を抱いて立つと、子供をなだめるかのように彼女を抱きしめたまま部屋の中をハの字にぐるぐる回り始めるミリアン。
泣かないで、痛いのかな?
痛みはもう収まっていました。それはもう問題ではありませんでした。
ごめん、ごめん、と謝罪し始めるミリアン。
何を間違ったのかわかりませんでしたが、彼女が悲しむにはそれなりの理由があると考えたからです。
少し落ち着いてきたカリナの背中を撫でるミリアン。
誰かが慰めてくれた記憶は、幼いころ父が抱いてくれたことだけでした。
カリナはミリアンの懐に入り込んで身体をすくめます。
優しい人ですが、その優しさが毒のように感じられるカリナ。
もう大丈夫かな?とミリアン。
はい…と泣き崩れた声で静かに答えるカリナ。
そんな彼女に、痛かった?とできるだけ優しく聞こうと努力したミリアン。
どれほど痛かったら、毎日「大丈夫」と言う人が悲しく涙を流すのだろうか。
大丈夫ですよ。
力のない返事でした。
ミリアンはカリナをベッドに座らせ、膝をつくのでした。
☆…涙。
もう今回も、泣きながら読みました。涙
涙腺おかしくなってしまうよ…!!
ミリアンの優しさが苦しいと思うカリナ。
何の見返りも求めず、ただただ自分を心配してくれる優しさを経験したことが無いカリナは、優しさをそのまま受け入れるということが難しいのでしょうか。
自分はミリアンを騙しているという罪悪感もあり…なにも返せない、というのも辛いのかもしれませんね。
ミリアンは、もうカリナに想いを伝えて欲しい…!!
カリナが元気でいるだけで幸せってことを言葉で伝えてほしいです…
あー、もう私も苦しい…。
お読みいただき、ありがとうございました…!!
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