６９話　あなた！私、ストライキします【原作小説】

ピッコマで公開中のマンガ「あなた！私、ストライキします」の韓国版原作小説を読んだ感想です。
とても素敵な作品ですのでぜひピッコマで絵付きで御覧ください☆

「あなた！私、ストライキします」韓国版はkakao pageで読むことができます。

！！ネタバレがありますので、ご注意下さい！！
※韓国語を翻訳しながら読んだので、誤りがある場合もあります。ご了承下さい。

※すももの感想です☆解釈違いもあるかも知れませんので、よろしくお願いいたします。

アクシオスの基準

副官グレゴリーと、ペドロがマシューの腕を掴み膝をつかせます。
そのマシューの前に立つジェスター。

それを見届けるカシア。
男爵夫人まで直接おこしになったのか、とカシアを見つけ近づいてきたベルトル。
まだ伯爵である自分が滞在しているのに、これほど執行を急いでいるところを見ると、彼はかなりの重犯罪を起こしたようだ、と。

妻を暴行した男です、とカシア。
そうなのか？それがこれほど急ぐほどの重犯罪なのか？とベルトル。
そうですね、領主ごとに判決の基準は違いますから、とカシア。
アクシオスでは、配偶者に暴行を加えたものをどのように処罰しますか？と問います。

私にいちいち報告されることでもないが、申告があれば帝国法に従う、とベルトル。
それなら、あまり役にたたないですね、と淡々と返すカシア。

男爵夫人が考える処罰はどのような水準なのか、問うベルトル。
そうですね…執行長であるジェスターに注目し続けるカシアです。

☆アクシオスなんて役に立たん！！

罪名

大勢の前に投げ出されたマシューは、監獄の中とは違い、殺人などの重犯罪でなければ処罰は軽いだろう、と毅然とした気持ちを取り戻していました。
罰金はクララの実家からの送金や給料で解決しなければならないのに、なぜこんな事をしたのか理解できないマシューです。
今度はどこかで話せないようにしっかり抑えておかないと、とカシアの隣で震えるクララを殺すようににらみつけます。（こんな場面でも懲りない男）

これから、被申告人のマシュー・ホールトンが犯した犯罪を明らかにし、処罰を執行する。
声に力を入れて威厳ある声でジェスターが言います。
緊張と好奇心で、初めての公開執行を見守る領地民たち。

マシュー・ホールトンが犯した罪は次のとおりだ。
ジェスターから受け取った申告書の内容を読み上げるグレゴリー。
妻、クララ・ホールトンへの暴行暴言、姦淫、夫婦公用の財産を使い果たし配偶者にのみ家族不要の義務を一任した罪…

帝国法では処罰のまな板にものれない罪名に、驚く領地民達。

被申告人のマシューは、その事実を認めるか。と一歩進んでジェスター。
いや、領主様これは一体…どうしてあんなことが罪になるんですか！ここに集まった人たちに聞いて下さい！

問題のある人ではありました！
その時、鋭い女性の声が飛び出し、皆の視線が一斉にそこに向かいます。

フルーレット・ロゼリンがニッコリと笑い話します。（レディーーーー！！！！！）
お宅を通る度にどれほど鳥肌が立ったか。皿が割れる音、奥さまの悲鳴、下品な悪口…あなたが村の最高の遊び人だったことを知らない人はいないのに、何を村の人達に聞けと言うの？と、呆れながら。

マシューは赤くした顔で彼女に飛びかかろうとしたが、ペドロに阻まれます。

見たところ反論の余地はなさそうだ。このまま処罰を進めようと思うが…
いや、領主様！私が何を間違っていますか。私の妻です。私の妻です！

しらけた雰囲気で、ジェスターの反応を見る領地民。カシアの口からは空笑いが。

マシューの訴えに答えないジェスターは、星ひとつない夕空を見上げため息を付きます。
いつかグレゼを「足りない領地」と言った時、カシアは「そんなこと言うな」と言いました。
雪が積もった景観が美しく、純朴な領地民たちが良いところと。
そう、それでも褒めるところがそれだけのグレゼだったのに。

☆カシアが好きと言ってくれたグレゼを汚すマシュー。怒

下した処罰

妻にむやみに接してもかまわないという法はどの領地法なのか。あなたの頭から出たのかな？
他でもない私の妻は私が勝手にすると言っているのに、一体どうしてここまで引っ張られるのかわかりません！

この畜生め、と、愛妻家グレゴリーは聞くに耐えられず、マシューを一発殴るかのように割り込みます。
それを片手で制するジェスター。（か、かっこよ…）

マシューにもう一歩近づいたジェスターは、ペドロに肩を押さえつけられた彼と目を合わせて座り、静かに口を開きます。
あなたには妻が、家で飼っている犬くらいに感じられるらしいね。（わんこもダメ！汗）
悪いが、この領地を治めるのは私で、お前の妻に対する思想は私と全く合わない。

領主様、こいつは言ってもわからないようです。叩きながら教えなければならないのでは？とグレゴリー。
落ち着け。それでもこのグレゼの領地民に、領主としてむやみに接することは出来ない。
いや、領主民ではなく、人間の仮面をかぶった獣みたいなやつだ。

グレゴリーは、ジェスターの穏やかな態度が気に入らないようでした。
執行場に集まった人の大多数がその反応に共感し頷きます。

カシアも、退いたジェスターを心配していました。今世で知ったジェスターは、おそらく冷静な判決を下すことが出来ないでしょう。
ただ、離婚届に同意だけでも得て欲しいと願うカシア。

私は下手な領主だから、あなたを説得したり、教えたりする自信はない。時間を引き伸ばしたくもないから、早く判決を下して系を執行した後に…
あ、グレッグ。執行が終わったら、君が直接彼を家まで連れて行ってくれ。

大将…いや、領主様、本気ですか？こんなゴミみたいなやつを私に護衛までさせろって？
グレゴリーがあっけらかんと笑い出します。皆、唾液を飲み込みました。

そうだね、村に全部見えるようにかけておかないと。こんな者がまた出てくるかもしれないから。
うん？かけておく？何をかけておくんですか？

何を聞くのかと言わんばかりに肩をすくめるジェスター。

頭。

瞬間、静寂。すぐに驚きの嘆声があがります。
驚き口を塞ぐクララ。興味深げに笑うベルトル。
カシアも驚き、ジェスターの言葉を理解しようと努力します。

家に頭をかけておけというのは、つまり頭を切れということで、頭を切れということは、ジェスターが下した処罰が…

死刑？
驚いただけで、ジェスターの判決が過度とは思わないカシア。むしろ痛快とまで思います。

りょ、りょ、領主様？今私が聞き間違えたのですか？
ちゃんと聞いたよ、マシュー・ホールトン。私の領地に、お前のような虫はいらない。
グレッグ、切らずに何しているんだ？

いや、領主様、ああ、それは私の専門なんです。
グレゴリーが空しく笑いながら、腰から剣をさっと抜きます。

領主！！
ああ、最後に言いたいことがあるのかな？
すみません、これは違うじゃないですか。一度だけ見逃して下さい。も、もう領主様に迷惑をかけることはないので…
そう？あなたが私に悪いことをしたことはない。
は、はい、はい、クララ！そう、女房！ごめん、許して！これからは私が頑張るから！

狂ったように自分に手をのばすマシューに、身をすくめてカシアの後ろに逃げるクララ。

意味はなさそうだけど。あなたが妻に悔い改める方法は、妻が新しい人生を見つけることができるように助けることみたいだ。そうするつもりか？

新しい羊皮紙を取り出すジェスター。離婚書類です。
カシアが、口元を手で隠したまま笑います。
おそらく始めから首を切る気はなく、無難に離婚同意を得ようとしたようです。

帝国法を欺瞞することになるため、無理やり離婚書類に判子を押せば問題になるはずで、それはかなり利口な選択でした。

ガタガタ震え、私を殺さないんですね、と指を噛んで合意したマシュー。

うーん、残念だ。と剣を再び治めるグレゴリー。（私も残念だよ！）

離婚書類を回収し、そんなグレゴリーをしかめ面で見るジェスター。
なんでそれを入れるんだ。まだ刑執行が終わってもいないのに。（ん？）

え？罰金刑、労働刑、そういうことになるんじゃないんですか？
剣をしまうなって、何言ってるんだ？と、緩んだ雰囲気が再び引き締まります。

つまらない虫でも見るかのようにマシューに目を向け、彼の股間を指差すジェスター。
何かを聞き取ったグレゴリーが驚きます。

無心に命令するジェスター。

切れ。

☆つまらないものを切ってしまった…笑（まだ切ってない？）